第5回アフリカ開発会議(TICAD V)パートナー事業 Sound/Art - Tuning in to Africa いま、アフリカに耳を澄ます 2013年5月14日(火)~5月20日(月) ヨコハマ創造都市センター 1Fホール

talk

出演:松原慈、ナスティオ・モスキート、クリスティーヌ・エイエヌ
5月17日(金)開場18:30 開演19:00 ※逐次通訳付き
会場の空間インスタレーションを共同制作した松原慈とナスティオ・モスキート 。今回が初のコラボレーションとなる二人が、会場の作品や各々の芸術活動についてお話しします。 当日は二人のアーティストによるパフォーマンスをおこないます。

松原慈 | Megumi Matsubara
建築を土台に、インスタレーション、音楽、写真、テキストなどの手法を交差させ、存在/不在のバランスを問いかける。近作に 《Void/Between》(マラケシュ・ビエンナーレ、2012)、《RÊVEURS RÊVE RÊVES》(個展、マラケシュ写真美術館、2012)、《無名の建築》(国際芸術センター青森、2012)など。2012年からはモロッコと日本を拠点に活動。

ナスティオ・モスキート | Nástio Mosquito
詩人、パフォーマー、音楽家、映像作家など多数の肩書きをもち、それらを横断する作品を通して、国籍や歴史、アイデンティティへの画一的な理解を揺らがせる。代表作に 《Flourishing Seeds》(パフォーマンス、テートモダン、2012)、《Nástia Answers Gabi》(ビデオ、2010)、《My African Mind》(ビデオ、2010)など。アンゴラを拠点に活動。

クリスティーヌ・エイエヌ | Christine Eyene
英国セントラル・ランカシャー大学、現代美術分野のギルド・リサーチ・フェロー。キュレーターとしての近年の仕事に、第10回Dak'Art – アフリカ現代美術ビエンナーレ(2012)をはじめ、第3回Photoquai – ビエンナーレ・オブ・ワールド・イメージ(2011)や、「Reflections on the Self –5人のアフリカ女性写真家」展 – Hayward Touring (2011-2013)などがある。現在進行中の「プロセス:非物質的提案」と題したキュレトリアル研究プロジェクトでは、クリエイティブな構想、実験、制作途中といったテーマにとくに興味を持つ、世界各地のアーティストと共同研究を展開している。2013年ニューヨークのFoundation for Arts Initiativesからキュレーター助成を受賞。

出演:分藤大翼、川瀬慈、石倉敏明
5月14日(火)開場18:30 開演19:00
広大な土地や多様な民族の歴史をもつアフリカ。現代人はそこに、リアルな体験や原初の記憶を求めてやまない。果たしてそこに、近代文明の立役者たちが求めてきたような、純粋な音楽/芸術はほんとうにあるのだろうか? 音楽・芸能・ ダンス等といったさまざまなパフォーマンス/ビジュアルアーツが、街路や森のなかに生成し、独特の聖性を帯びながらも、人々の生活の中に溶け込んでいることの不思議。アフリカという大陸に層を成す、人間の全感覚を揺るがす表現の可能性について、現代映像人類学のフィールドを切り拓く分藤大翼・川瀬慈の作品を通して探究する。

分藤大翼
信州大学全学教育機構准教授、映像人類学者。1972年大阪府生まれ。
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。1996年よりカメルーン共和国東部州に暮らすピグミー系狩猟採集民Bakaの調査研究および記録映画の制作を行う。主な共著書に『見る、撮る、魅せるアジア・アフリカ! −映像人類学の新地平』『森棲みの社会誌』『インタラクションの境界と接続』『情報リテラシーと文化研究』など。映像作品に『Wo a bele−もりのなか−』 『Jengi』、『jo joko』など。

川瀬慈
映像人類学研究者。国立民族学博物館助教。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了後、マンチェスター大学グラナダ映像人類学センター研究員、SoundImageCulture(ベルギー)客員講師などを歴任。エチオピアの音楽・芸能をはじめアフリカの無形文化に関する民族誌映画制作に取り組む。代表作に『ラリベロッチ』、『精霊の馬』、『Room 11, Ethiopia Hotel』(イタリア・サルデーニャ国際民族誌映画祭にて「最も革新的な映画賞」受賞)など。

石倉敏明
秋田公立美術大学美術学部専任講師(アーツ&ルーツ専攻)。明治大学野生の科学研究所研究員。共著に『折形デザイン研究所の新・包結図説』、『人と動物の人類学(来るべき人類学)』、『道具の足跡』。高木正勝によるCD付属の神話集「タイ・レイ・タイ・リオ紬記」編纂。現在雑誌「なごみ」に写真家田附勝との旅の記録「野生めぐり」を連載中。

出演:ピーター・バラカン
5月18日(土)開場13:30 開演14:00
驚くほどヴァラエティに富んだアフリカの音楽をブロードキャスターとして活躍のピーター・バラカンが厳選。その魅力を語ります。

おかげさまをもちまして好評につき定員に達しました。
※その他のトークイベントにつきましては、現在余裕がございますので是非ご参加ご検討ください。

アフリカの音楽というと、知らない人はおぼろげに太鼓といったイメージを浮かべるだけかも知れませんが、まず巨大な大陸ですし、 それぞれの国の中にも異なった文化を持った民族が数多くあるし、驚くほどヴァライエティに富んだ音楽があります。画一的になった80年代のロックにあまり興味を持てなくなった時、当時のアフリカのポピュラー音楽が新鮮だったお陰で DJの仕事を続ける気になったといっても過言ではありません。その魅力をぜひ一人でも多くの方に伝えたいです。(ピーター・バラカン)

ピーター・バラカン
1951 年ロンドン生まれ。ロンドン大学日本語学科を卒業後、1974年に音楽出版社の著作権業務に就くため来日。現在フリーのブロードキャスターとして活動、 「Barakan Morning」(インターFM)、「ウィークエンド・サンシャイン」(NHK-FM)、「CBS60ミニッツ」(CS ニュースバード)、「ビギン・ジャパノロジー」(NHK BS1)などを担当。著書に『200CD+2 ピーター・バラカン選 ブラック・ミュージック アフリカから世界へ』(学研)、『わが青春のサウンドトラック』(ミュージック・マガジン)、「ラジオのこちら側で」(岩波新書)

出演:蓮沼執太、桂英史
5月19日(日)開場17:30 開演18:00
2013年5月ケニア・ナイロビにて2週間のレジデンス制作を行う音楽家・蓮沼執太の帰国直後の報告会。モデレーターに桂英史(東京芸術大学大学院教授)を迎え、同日会場内に展示予定の作品および現地レジデンスについてお話しします。

蓮沼執太
1983年東京都生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科研究生修了。音楽作品のリリース、蓮沼執太フィルを組織して国内外でのコンサート公演、コミッションワーク、他ジャンルとのコラボレーションを多数制作する。音楽祭『ミュージック・トゥデイ』を企画・構成をする。主な個展に『音楽からとんでみる3|havea go at flying from music part 3』(2011年 ブルームバーグ・パヴィリオン|東京都現代美術館)、『音的|soundlike』(2013年 アサヒ・アートスクエア)。舞台作品に『TIME』(2012年 神奈川芸術劇場、国立新美術館)、音楽アルバムに4枚組CD『CC OO|シーシーウー』(2012年 HEADZ / UNKNOWNMIX)。

桂英史
東京芸術大学大学院映像研究科教授。メディア理論・図書館情報学研究者。1990年代から現在に至るまで、メディアや文化に関する著述をおこなうほか、国内外で新しい文化施設やディジタル・アーカイヴ事業のプロデュースに携わっている。主な著書に『インタラクティヴ・マインド』『メディア論的思考』『東京ディズニーランドの神話学』『せんだいメディアテーク コンセプトブック』(共編著)『先端芸術宣言』(共編著)など。主なプロジェクトとしては、せんだいメディアテーク(宮城県仙台市)、メディアセブン(埼玉県川口市)、武蔵野美術大学図書館・博物館など。